Before (改善前)
写真のように多数段差のある箱曲げは、ベース部分と側板曲げ部品との組み合わせのために、通常は分割構造にします。しかし部品が分割されていると、溶接工程が必要になってしまいます。また溶接による歪みの発生につながってしまいます。
V
After (改善後)
しかし、写真のようにスリット付加で切り欠きを施した形状に板金展開をすることで、曲げ加工のみで多数段差の箱曲げ形状を実現することができます。通常では一体で製作できなかった製品であっても、CADの展開形状を工夫したりエアベンディングによって、このように分割構造を一体化することができます。またスリットを付加することで、額縁合わせ部分の隙間を軽減した、とても綺麗な仕上がりになります。
POINT(要約)
エアベンディングとは、パーシャルベンディングとも呼ばれる曲げ加工方法ですが、エアベンディングではダイやパンチ、ワークが面で接触せず、線で接触しながら曲げ加工をします。そのため、曲げ角度を自由に調整することができます。また、金型に干渉しない角度で少しずつ追い込みながら形を作ることができるようになります。当社ではこのエアベンディングによる高い曲げ加工の技術力をベースにすることで、多数段の箱曲げ加工を分割構造から一体化することができるようになり、結果としてお客様にコストダウンとして効果を発揮することができます。