ステンレス(SUS)製丸棒の分類
ピーリング
プラスコンバインド
酸洗棒
h9丸棒
h7丸棒
- 黒皮丸棒とみがき丸棒の違いは、黒皮が熱間圧延によって加工された丸棒で、みがきが冷間圧延によって加工された丸棒です。熱間圧延のため黒い酸化被膜が形成されているため、黒皮(ミルスケール、酸化スケール)と呼ばれています。
- 引抜丸棒とセンタレス丸棒は、各社によって異なるケースもありますが、一般的にはセンタレス研磨が施されているh7公差で精度が高い丸棒をセンタレス丸棒、h9公差を引抜丸棒と呼称されているケースが多くなります。
ステンレス製丸棒の選定
ステンレス製丸棒を使用検討されている方は、用途にあった丸棒の選定をするために、上記表をご活用ください。また当社の在庫に関して気になる方は、下記の各丸棒の在庫一覧をご覧ください!
当社では、定尺品の販売から、バンドソー切断した丸棒カット品の販売も行っております。基本的にはSUS304でのラインナップになりますが、ご要望に応じてSUS303等のステンレス製丸棒の調達もいたします。価格について気になる方は、ぜひお問い合わせフォームよりご相談ください。
ステンレス製丸棒の製品事例
続いて、実際に当社で製作したステンレス製丸棒の製品事例をご紹介いたします。
支柱
こちらは一般設備で使用される撹拌機の支柱を製作した事例でございます。材料としては、Φ180㎜のSUS316Lを使用しており、Φ180xΦ110x215のサイズにて、同様の製品を4個製作いたしました。Φ180mmのピーリング丸棒を、切断代とバンドソー切断機の掴み代を合計した寸法に切り出し、内径をBTA加工にてΦ110mmに削ることで加工しました。そして、内径を削った製品を再度バンドソー切断機によってL:215mmに切り揃え納入いたしました。
食品機器用主軸
本製品は食品機械メーカーの搬送のライン駆動軸になります。一般のピーリング丸棒では真円度や曲がりが有る為、h9引抜丸棒を使用しております。本製品が使われる相手の軸受けがマイナス公差になっており、一般のピーリングはプラス公差のため使えないのでh9引抜丸棒を選択しました。ピーリングでは全体を一回削る必要がありますが、h9引抜丸棒ならそのまま使用できます。フライスでキー溝を加工し旋盤でO-リング用の溝を加工しております。また、軸受けに対しスムーズに挿入できるよう軸受け挿入部のみ、表面を極薄く削っております。尚、h9引抜丸棒は市場性が薄く非常に入手が困難な材料となっておりますが、当社のネットワークを使い迅速に入手し提供致します。
プラント設備向け 丸棒ロット品
こちらは上下水道施設で水位・または水量を調整するためにゲート・バルブを開閉するロット加工品の事例でございます。サイズは130パイ×5500であり、材料としてはピーリング棒SUS304を使用しております。こちらのロット加工品を製作するにあたっては、バンドソー加工並びに旋盤加工機によるキー溝加工を施しております。写真のロット品は割継手を用いて延長し使用します。加工におけるポイントとしては、素材自体が曲がっていたため曲がり取りしながら成るべく傷が付かないように工夫し加工したところにあります。また、キー溝部分の相手部品があり、溝部分でその相手部品を工程させて開閉するために回します。
用水路ゲート用 ストレートネジ
こちらの製品は、バルブ業界で使用されるストレートネジです。サイズはΦ40×L2000mmで、材質には耐錆性に優れたSUS304が使用されています。
このストレートネジは、用水路のゲートバルブに使用され、手動でねじを回すことでゲートが上下する構造になっています。製品は6mの長さまで対応可能で、そのうちネジ切りの長さは最大で2mまで対応できます。製品の使用環境が屋外であるため、錆対策としてステンレス材が採用されています。また、ネジの垂直度や平行度が重要であり、正確な加工が求められます。
重さも考慮し、自重による影響を最小限に抑えた設計・加工が行われています。SUS304は耐食性が高く、長期間にわたり信頼性を維持できるため、屋外での使用に適しています。
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当社は、大型のステンレス製缶品の製作を得意としており、製缶板金加工から溶接組立、据え付け工事まで、ワンストップ対応いたします。ステンレス鋼材の在庫保有力、各種鋼材の調達力を強みとして、大型工場内の点検歩廊や架台、階段、工場内敷板まで、まとめて一貫対応することができます。
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