ファイバーレーザー加工機を用いた切断加工のメリットとは

今回は、ファイバーレーザー切断加工のメリットの中から厳選して2つご紹介します。
それぞれのメリットは以下の通りです。

①加工スピードが速い
②精度が高い


本記事では、上記2つのメリットと当社の製品事例について詳しく解説を行います。

ファイバーレーザー加工機を用いた切断加工のメリット①:加工スピードが早い

ファイバーレーザー切断加工の一つ目のメリットは、「加工スピードの早さ」です。
ファイバーレーザー切断加工は高出力照射なことに加え、狙った位置をピンポイントで加工することが可能です。

具体的な加工スピードとしては、板厚9mmの場合、ファイバーレーザーはCO2レーザーと比較し、約5倍のスピードで切断加工を行うことができます。

その理由としては、ファイバーレーザーはCO2レーザーと比較してビーム径が約10分の1ほど細く、焦点を絞ったピンポイントな加工が可能なため、光の密度が高くなることで、高出力照射ができることが挙げられます。

また、CO2レーザーとファイバーレーザーでは、エネルギー効率が大きく違うことも理由の一つです。
具体的には、CO2レーザーのエネルギー効率が約10%のところ、ファイバーレーザーのエネルギー効率は約33%と言われています。
この高い効率性から、素早い切断加工を実現しています。

その他、ファイバーレーザー加工とCO2レーザー加工の違いについてはこちらの記事で詳しく解説しております。
>>ファイバーレーザー加工とCO2レーザー加工との違いとは?

これらの特徴により、ファイバーレーザー切断加工は高速な加工が実現されています。

ファイバーレーザー加工機を用いた切断加工のメリット②:精度が高い

先ほどご紹介した通り、ファイバーレーザー加工はビーム径が小さいという特徴があります。
そのため、ファイバーレーザー加工はより細かな加工や高精度な加工に優れています。


特に、穴あけ加工においてはその高い精度が発揮されます。
CO2レーザーでは難しいまたは時間を要する、板厚の50~60%程度のφの穴あけ加工も、ファイバーレーザー加工では綺麗に行うことが可能です。

また、パンチングと比較して、穴あけ加工の際、角を残したい場合などの細かな調整ができる点も、ファイバーレーザーの強みです。
このような細部の穴あけ加工ができるため、後工程である穴のきわの溶接が必要な際も、楽に溶接を行うことができます。

加えて、穴あけ加工においてファイバーレーザーはCO2レーザーと比較して、真円度を確保することができます。CO2レーザーで行う穴あけ加工は抜けが悪く、真円度が低くなりがちですが、ファイバーレーザーではそのようなことは起こりにくいです。

さらに、穴加工だけでなく薄い板材に対する加工にも適しています。
CO2レーザーでは、レーザー加工による熱により歪みが生じる場合がありますが、ファイバーレーザー切断加工では加工スピードが速いため、熱の影響を受ける時間が短くなります。
その結果、歪みのない綺麗な仕上がりとなります。

歪みが生じると、母材同士を合わせた際に隙間が生じるため、溶接が困難になったり、歪みを修正する作業が必要になることがあります。
このように、ファイバーレーザー切断加工では高い精度の加工が可能です。

【動画解説】ファイバーレーザー加工機「ML3015GXF100」による加工風景!

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ステンレス 製缶板金加工.comのファイバーレーザー切断加工の特徴は?

レーザー加工機を多数所有し、幅広い板厚・材質に対応可能

当社ではレーザー加工機に関して、ファイバーレーザー加工機を3台(三菱電機、Mazak、村田機械)、CO2レーザー加工機を4台(三菱電機3台、小松産機1台)を保有しております。
ファイバーレーザー加工機に関しては各10kw、6kw、4kwの出力となっているため、様々な板厚に対応可能です。

具体的には、当社の保有する三菱電機のファイバーレーザー加工機は、10kwと高出力のためと厚い板厚に対して強みがあり、更に10段のパレットチェンジャー付きのため、大量注文にも対応可能という特徴を有しています。

Mazakのファイバーレーザー加工機は6kwの発信機を搭載し、薄板から厚板まで対応可能なオールマイティーな加工機となっております。

村田機械のファイバーレーザー加工機に関しては、薄い板厚に対して強みがあり、材料の搬入出から製品とスクラップの仕分けまで全て自動で行うことが可能です。
過去には0.3mmの定尺を一晩で100枚以上加工するなど、生産性にも強みがあります。
更には、製品のピックアップに関して、特殊な吸盤を採用しており、傷はもちろんのこと、吸盤痕もつかない当社特別仕様となっております。

その他、アルミ・真鍮・銅など、反射率の高い金属に関しては、ファイバーレーザー加工機を使用し、反射率が高くはない鉄の加工については、CO2レーザー加工機を使用することで、幅広い材質のレーザー切断にも対応しております。

レーザー加工機の使い分けによる、高品質、加工スピードの早さを実現

計7台のレーザー加工機を保有し、板厚や材質などの特徴に応じて使い分けることで、より高い品質、かつより早い加工スピードを実現しています。
豊富な経験から素材の性質に合わせて、どのレーザー加工機が適切か判断しています。

また、ファイバーレーザー加工機を用いることで、高い品質、早い加工スピードの実現だけではなく、Co2レーザーで必要な3種混合(炭酸ガス、窒素、ヘリウム)や4種混合(炭酸ガス、窒素、ヘリウム、一酸化炭素)などの各種ガスを用いないことによる、省エネ効果や脱炭素も期待されます。

当社のファイバーレーザー切断加工による製品事例

 

製品事例①:長尺シム


こちらは、長尺シムの製品事例になります。今回の長尺シムは、板厚が0.1~0.3mm程度でとても薄く、
レーザーカットを通常通りに行ってしまうと、加工時に噴出するガスで板が反ってしまったり、薄板が加工中に歪んだりしてしまう可能性があります。
そのため当社では、薄板長尺シムの加工を行う際は、アルミ製のハニカム材の上に鋼板を置いて、レーザーカットを行っております。

 

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ファイバーレーザー切断加工ならステンレス製缶板金加工.comまで!

当社は材料商社ですので、市場における流通性の低い材料でも在庫をしているケースが多いことから調達リードタイムの短縮を実現いたします。
更に材料商社でありながら自社工場を保有しており、ファイバーレーザー加工やバンドソー加工、曲げ加工などの1次加工を自社で行っております。
ファイバーレーザー加工に関するお悩み・お困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。

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