Answer (回答)

浸透探傷試験と他の非破壊検査の主な利点と欠点は以下のようになります。
 
◇利点◇
①金属材料、非金属材料を含め探傷剤で侵されないもの及び吸収性の無いものであれば全ての材料・製品の探傷に使用することが可能。
②液体探傷剤を使用するため、形状が複雑な試験体の細部のきずを探傷することが可能。
③電気、水道等の設備を必要としない携帯に優れ、また運搬性、作業性に優れた方法で探傷することが可能。
④浸透探傷試験はきずを拡大した指示模様として、知覚し易い色相、明度で現し、高い確率できずを検出することが可能。
 
◇欠点◇
①浸透探傷試験では表面のきずの存在する位置とおおよその長さ及び形状のみを知ることができ、深さ、内部形状を知ることが不可能。
②浸透探傷試験結果は試験体の表面の粗さ、凹凸、形状など表面状態の影響を受けやすい。
③浸透探傷試験は手作業で実施するので、試験を実施する検査員の試験技術に結果が大きく左右されやすい
④油脂類、有機溶剤等可燃性の探傷剤が使用されているので保管時、作業時は火気に十分注意し、気温、湿度などの管理から換気等をこまめに行う必要がある。