食品工場などの床材に求められる性能とは?

食品工場には、高い衛生面が要求されます。そのため、異物混入や空気汚染による細菌繁殖などに対して、空調や機材の整備をはじめ多角的に衛生管理対策を行うことが重要です。その対策方法の1つとして、床材選定も重要な対策としてあげられます。食品工場の用途・環境に最適な床材を選定することで、床・ひび割れなどによる細菌の繁殖や破片の製品混入等の被害を未然に防止することが可能になります。

食品工場の床材に求められる性能は、基本的に大きく3点あります。

①安全性(滑りにくい)
②サニタリー性(清掃・洗浄がしやすい、細菌が繁殖しにくい)
③耐久性(壊れにくい)

上記の要件を満たす床材として、塗床ステンレス鋼板などが食品工場用の床板として採用されています。
塗床は、用途に応じて塗装の主成分を変更することで、様々な機能性を付与することが出来ます。また継ぎ目が無いため、仕上がりが良いなどのメリットもあります。

一方、塗床は用途ごとに合わせて塗床材の成分を使い分ける必要があります。また塗床の最大の特徴でもある色の付いた床は、美観性に優れているとは言い切れないため、一部の環境では採用しにくい等のデメリットも存在します。塗床を採用する場合は、実際の工場環境・使用用途を正しく理解した上で、ニーズに合う塗床を選定する必要があります。

 

食品工場などの床材にステンレス鋼板が採用される理由とは?

また、ステンレス鋼板も耐久性が高い床材として採用されています。またステンレス鋼板は、機能性・美観性等の点においても環境を選ばない床材として、近年では食品工場の床材に多く採用されています。

 

ステンレス鋼板が採用される理由は主に3点あります。

①耐食性が高い

ステンレス鋼板の最大のメリットは、錆に強い点です。錆は鉄の酸化によって発生しますが、ステンレス鋼板の場合、空気中の酸素と結合する前にクロムが酸素と結合することで数mmの保護被膜を形成することで、板の酸化を防止します。

②耐熱性が高い

ステンレス鋼板は、耐熱性は約700℃とされ、900℃までであれば耐久性が大幅に低下することはないと言われています。そのため、耐熱性が高いステンレス鋼板は、高温環境下での使用にも適しています。

③強度が高い

ステンレス鋼板は、高い強度を持つと言われる鉄と同等の強度・硬度を持ちます。食品工場では、重いものを移動させる際に使用される台車や搬送車などは床材に大きな負荷を掛けてしまいます。また、鋭利なものや重いものを落としてしまった際にも、床材には衝撃が加わってしまいます。しかし強度の高いステンレス鋼板は、上記のような衝撃にも耐えることができるため、食品工場の床材として適しています。

 

食品工場に採用されるステンレス床用鋼板の種類一覧

①チェッカープレート(縞鋼板)

チェッカープレート

滑り止めの突起が縞模様についているため、縞鋼板と呼ばれています。表面が水や油に濡れたり、表面に粉体がのったりしても、この突起が滑り止め効果を発揮します。

 

②ポルカプレート

ポルカプレート階段

ポルカプレートは、凸部が丸く、清掃がしやすいのが特徴です。耐すべり性、安全性も優れており、縞鋼板(チェッカープレート)と比較すると接地面積が2倍となります。

そのため、足にかかる負担が軽減され歩きやすくなり、また台車が走行する際もガタツキが少なくなっています。

>>ポルカプレートと縞鋼板の違いは?板金加工におけるポイントまで解説!

>>ポルカプレートの”ポルカ”とは?

 

ポルカプレートが食品工場の床に選ばれる理由

ポルカプレートの特徴的な丸い凸部は、ゴミや汚れがほとんど溜めさせない作りとなっています。そのため、高い排水性を誇り、清掃時の利便性を高めることが出来ます。また、他のステンレス鋼板と比較してポルカプレートは、チェッカープレートと同等の滑りにくさを持っており、ドイツ工業規格の耐滑り性の数値は最高ランクのR13の評価が下されています。

上記のメリットに加えて、歩きやすさ、騒音の吸収性、意匠性などの面からも、ポルカプレートは食品工場に最適なステンレス鋼板と言えます。

 

食品工場の床にポルカプレートを採用する上で注意すべきポイント

実際に食品工場の床材にポルカプレートを使用する際は、形状などを用途・環境に合わせて加工する必要があります。

ポルカプレートについては、特徴的な丸い凸部を考慮しないで加工を行ってしまうと、精度や品質が低下してしまう恐れがあります。そのため、ポルカプレートは切断加工・曲げ加工の際に、丸い凸部を考慮して加工方法や固定方法を検討する必要があります。

当社では、これまでに蓄積した知識・ノウハウをもとに、ポルカプレートをただ板材のまま納品するだけでなく、シャーリングやレーザー加工による切断カットや板金曲げ、穴あけ加工といった、製缶板金の一次加工をお客様のご要望に合わせて対応しております。

>>ポルカプレートの板金加工におけるポイントとは?

>>ポルカプレートの加工に対応いただけますでしょうか?

>>一次加工によるリードタイム短縮を当社にて提案

 

今だけ!ポルカプレート・ステンレス鋼板のサンプルを無料配布中!

当社では、ポルカプレートのサンプルを保有しており、ご要望がございましたらお客様への無料配布も行っています。50×100×3mmの小さい板金サンプルとなりますが、ポルカプレートをご採用いただくかの判断には充分なサンプルとなります。ポルカプレートのサンプルをご希望の方は、下記お問い合わせにその旨を合わせてご連絡ください。

(※ご好評により、サンプルは各1枚までとささせていただきます。)

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当社によるポルカプレートの製品事例

ポルカプレート製 食品工場ステージ用床板材

食品工場ステージ用床板材3

本製品は、食品工場のステージの床板材です。古い設備の更新での依頼であり既設の床板は縞板でした。受注の際、ポルカプレートのサンプルを提供しポルカプレートでの作成を提案した所、お客様に採用頂きました。加工に関してもポルカプレートのベンダー曲げは難易度が高く、普通の板に比べて寸法が出にくいですが、当社による知識・ノウハウをもとに加工時のキズをさいしょうげんにおさえております。

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ポルカプレート階段

ポルカプレート階段

こちらは食品機械の業界向けにポルカプレートの階段を製作した事例です。SUS304のポルカプレート3.5mmをレーザー切断した後曲げ加工を行いました。ポルカプレートは日本冶金工業株式会社の製品で、当社にて在庫販売しております。ポルカプレートは縞板同様滑りを軽減された製品ですが、凹凸部分が丸くなっている為、縞板と違いゴミや細菌が清掃時に落ちやすく食品機械の足場等に使用されており、大手食品メーカー様の中には工場内の階段や床材など設備部材を全てポルカプレート指定しているところもあるくらいです。

切断工程においては、レーザー切断機にて切断する場合は縞板同様凹凸部を裏にして切断しております。また、曲げ加工も凹凸が邪魔をして金型との接触面より貰いサビの可能性が高いため、日々、金型のメンテナンスを施しながら製作しております。

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>>製品事例一覧はこちら

 

ポルカプレートのことならステンレス製缶板金加工.comまで!

当サイトを運営する東京金商株式会社では、ステンレスの加工型流通業として、様々なお客様にステンレス鋼材や鋼管、型鋼、ステンレスの一次加工品、さらには溶接も含めた大型ステンレス製缶板金部品まで、多数の製品をお届けしてまいりました。この豊富な客層と実績によって積み重ねてきたノウハウをもとに、ただステンレス鋼材を定尺販売するだけではなく、切断加工や曲げ加工などの一次加工も当社が行うことで、お客様が必要とされているサイズや形状のステンレス鋼材をいち早くお届けできるようになり、これが多くのお客様のニーズを得ていると考えています。ポルカプレートやステンレス縞鋼板の一次加工品をお求めの方は、ぜひお気軽に東京金商株式会社までご相談ください。その他のステンレス鋼材に関するお悩みも解決いたします。

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